イギリスの大学院で歴史学PhDをめざすということ

僕は今月からロンドンの大学院で国際関係史の博士課程に所属しているのですが、人文科学系で日本から海外のしかもイギリスの大学へ行って博士号をめざすケースは他分野に比べてかなり少ないと思います。情報もそれほど多くないので、僕が見聞きした範囲で簡…

SOAS

欲しい日本語文献の8割はSOASにある。すごい。

ロンドン

ロンドンはものすごくグローバルな都市だ。こちらに来てすぐ、日本からたまたま来ていた友人とアフタヌーンティーをした。3段に重なった皿にスコーンとサンドイッチとパウンドケーキが乗っていて、紅茶がついてくる。昔の英国貴族はこうやってお菓子を食べ…

ワシントンDC再訪

ワシントンDCに来ています。スタンフォードでサマープログラムに出て、ロンドンまで行く途中での寄り道。今日は大学院のときの友達に再会しました。みんな少しずつ年をとって、少しずつキャリアを築き始めていて、でも昔どおりのいい人たちです。ワシントンD…

いえさがし

Gumtreeというサイトでロンドンの家を探している。クレイグスリストみたいなものだが、電話番号が載っていることが多いのでどっちかというと電話しないと話が進まないケースが多い。もう10通くらい送った気がするがまだ2通くらいしか返事がない。しかしこれ…

今年読んだ本のベスト5

今年読んだ本のベスト5を選んでみる。5. ティナ・シーリグ『20歳のときに知っておきたかったこと』 逆張りしながら生きることをこの本から学んだ。この間した留学後の就活の話はかなりこれに影響されてる。文章のうまさとか本としての完成度は別にして(そも…

『未来への暴言』感想

GIGAZINE 未来への暴言作者: 山崎恵人出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2010/12/07メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 320回この商品を含むブログ (23件) を見るGigazine編集長の山崎恵人氏が書いた『未来への暴言』を読んだ。面白かった。彼に習って…

内向き憂国論の終わりかた

■外へ出て行けと旗を振るのは誰かノーベル化学賞をとった根岸先生、8月末に加藤嘉一現象を取り上げてたテレ東のWBS、朝日新聞はじめ、ワカモノが内向きになっていると憂いてみせるのが流行っているけど、そして僕自身もその論調にいっけん加担するような本を…

佐藤雅彦”これも自分と認めざるをえない”展

ミッドタウンで11月までやっています。佐藤雅彦氏のことは『四国はどこまで入れ替え可能か』を読んでから恐ろしく頭いい人だなと思っていたのですが、この展覧会も期待に違わず面白いです。いろんな人のデスクトップの画像とかあります。なんかその人の頭の…

American English

Dear ,Good to hear from you! I'm doing fine. Thanks very much for forwarding this article. Here's my take.It is rather absurd to assume one can define THE English-speaking world in 2010 if it was meant to be a geographic sphere. What count…

ラスベガスの帰りに飛行機の中で書いた文章

十五分おきにライトアップされながら地上十数メートルに吹き上がり音楽に合わせて踊る噴水、ホテルの客室を取り巻くように走るジェットコースター、実物の数分の一の大きさのピラミッドや自由の女神像、金色の髪を波打たせた半裸の女たちが刷られた名刺大の…

「日本語リストラ」論に思うこと

http://d.hatena.ne.jp/michikaifu/20091031/1257023368発想は面白いと思うし「かなを持っているという比較優位」なんかまさにそのとおりだと思うけど具体的な提案には賛成しかねるかなあ。もとの記事のコメントで指摘されてるとおり、カタカナをなくしちゃ…

最近観た映画

Dog Day Afternoonゴッドファーザーでしか知らなかったアル・パチーノの若い頃の主演作。途中まですごい面白かった。Taxi Driverロバート・デ・ニーロ。よくできてる。やり場のない閉塞感を抱えた若者が犯罪に走るだけの映画だったらここまで面白くはならな…

ダニエル・ピンク『フリーエージェント社会の到来』

フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか作者: ダニエルピンク,Daniel H. Pink,池村千秋出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2002/04メディア: 単行本購入: 22人 クリック: 515回この商品を含むブログ (121件) を見るフリーエ…

猪木武徳『大学の反省』

これは素晴らしい本。[rakuten:book:13170957:detail] 本書で強調したかったことは次の三点に要約することができる。 第一に、現代の日本の大学(とくに研究大学)は、専門職の教育、そして研究活動に多大なエネルギーを注いでいる。教養教育は単なる装飾品…

ピアノジャック

これいいわ。

David Harrison, the linguists

http://www.poptech.org/popcasts/?viewcastid=245動画の埋め込み方がどうしてもわからないのでただのリンクです。 K. David Harrison discusses how language death leads to intellectual impoverishment in all fields of science and culture. Watch as …

Swiss, Language, Latin

日本に帰ってきています。まっとうに夏休みなのに働いてる友人への後ろめたさが消えなくて困ります。近所で高校の同級生(仕事中)にばったり会うし。スイスの話と専門分野の報告をきわめて簡単に。やや門外漢な感じのシンポジウムに出てきました。 http://w…

水村美苗はアメリカ人にどう受け止められたか

(話の経緯は下の記事を参照)大変遅くなりましたが、そんなわけで行ってきました。参加者は俺を含めて7名。結論から言うと、Fletcherの学生はみんなリベラルだし英語以外必ず一つは話すし全然問題なかった。すごい楽しんでもらえたようでした。それにこっ…

水村美苗はアメリカ人にどう受け止められるか?

大学院の友達とWorld Literature Forumという集まりを月に2回くらいやっています。ベンガル語の詩を読んだり、村上春樹の短編を英語で読んだり、小説とそれに基づいた映画を観たりして感想を言い合う、みたいなことをしています。そして来る日曜日は僕がネ…

超大胆な大学改革の提言。でも面白そうだ

http://www.nytimes.com/2009/04/27/opinion/27taylor.html?emこれは面白い。コロンビア大学の宗教学の教授が大学の超リベラルな改革を提言している。 1、カリキュラムを大幅に変えて現実問題に対応できるようにせよ。 2、学部を廃止せよ。7年ごとに見直…

ゲームのルールを変えるしかない

きょう久しぶりにルームメイトとしゃべりました。隣の部屋にいるんだけどお互いコモンスペースでほとんど時間を過ごさないので全く会話なし。夏は何をするの、と聞かれて、インターンが見つかってないのだと認めるのはすごくきついです。確かに自分が頑張っ…

ペーパーを出しました

テロリズムのペーパーを出しました。締め切り30分前になってテクニカルな問題が発生してやや焦りましたが、無事に提出できました。ダブルスペースで5000語くらい、参考文献とappendixに表が一つついて25ページ。タイトルは"Is North Korea A Nuclear Terror …

きょうのできごと

朝4時半くらいに力尽きて就寝、9時40分からの米国対外政策の最後の授業を半分寝過ごす、銀行に行って用事、12時半から学長の講演、昼飯をサンドイッチで済ませる、writing tutorをしてる友達のところでテロリズムのペーパーの話をして、アドバイスをも…

(Mac専用)文献整理用のソフトウェア「papers」

これはzoteroを超えるかもしれない。mac限定。Papershttp://mekentosj.com/papers/http://kunishi.blogspot.com/2009/01/googlepapers.html

プレゼン一個終わり

ペーパーもあるから早めに片付けてしまおうという意図はよかったし、リハーサルしたのでしゃべりもまあまあだったし、評判も悪くなかったが、やっぱり表層的。なんか以前Yaleの夏期集中講義でみんながしてたプレゼンを思い出す。あいつら皆うまかったなぁ。…

動画の埋め込みに関する質問(近況の追記あり)

えーと、今日は質問なのですが。youtubeとかではない動画をはてなダイアリーに埋め込む方法をご存知の方がいたらご教授いただければ幸甚です。embed this videoっていうボタンがよく動画の隣についてて、それを使ったらできるんかなと思ってたのですがあまり…

ハーバードの図書館はやばい

今日初めてハーバードの図書館に行って、カードを作って、本を借りたり勉強したりしてきました。うちの学生はspecial borrowerというステータスのカードを無料で作れて、ハーバードの図書館を自由に使えるのです。米国対外関係のペーパーで日本語の文献が欲…

期末の課題量のイメージ

今学期は書く量が多い。米国対外関係20-25ページ、テロリズム25ページ、北朝鮮10ページと持ち帰り試験(2問で合計10ページ前後、一週間で提出)。加えて北朝鮮のプレゼン(2人で15分)、政策分析枠組の政策メモ(グループで分担して作成...そういや一人何ペ…

京都

紆余曲折あって、いま京都でこれを書いてます。三条大橋のスタバでテロリズムの持ち帰り中間試験をやり、宿で借りたチャリでぶらぶらして、やや春めいてきた鴨川の景色を楽しむことができました。何事もなければ明日の夕方アメリカに帰ります。