『未来への暴言』感想

GIGAZINE 未来への暴言

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Gigazine編集長の山崎恵人氏が書いた『未来への暴言』を読んだ。面白かった。彼に習って暴言を吐いてみようと思う。

面白かったのが、超少額決済を握っているところがAmazonAppleさえも凌駕して最終的な勝利者になる、という予想と、それを管理するメリットが一番大きいのは国連ではないか、という話。


国連がこんな仕組みを持っていたらすごいことになる。たぶん分担金でない独自の予算を持つことは国連の理想に本当に忠実な職員の人にとっては夢みたいな話で、もしある程度の金額が集まったらぜひ国連憲章に書いてある通りの国連軍をやって欲しい。というネタを書こうとしたんだけど国連憲章とかPKOの話とか殆ど忘れていて頭がここから先へ行かない…。


超少額決済が持つメリットは世界銀行でも同じなんじゃないだろうかと思う。例えば世銀の中に超少額決済を管理するシステムを作って、その費用を(各国の拠出金で構成される)予算から出すのではなくて逆に手数料によって賄う、という制度は、ドナーにも受け取る側にも許容されうるんじゃないだろうか。もちろんやり方は多少工夫する必要があって、投票権が出資比率に比例して分配されている現在のシステムを前提とするなら、手数料から挙がった儲けを予算に繰り入れて、例えばそれが世銀予算の1%なら各国の拠出金を一律1%削って災害救援のためにプールする、みたいな方法が考えられるだろう。これなら世銀における各国のパワーバランスは変わらないし、各国政府は結果的に災害支援などの緊急拠出を減らすことができるので反対しない可能性が高い(まあ勿論実際は世銀自体の力が相対的に上がっているのだけど)。むしろ反対する可能性があるのは普通なら災害救援などにお金を出している余裕のない小さな国だが、まあそのへんは制度の細かい設計でなんとでも調整できる。もしこうした仕組みが民間の金融機関と競争してその手数料を下げることができたらそれも素晴らしい。

好きなことをして飯を食う方法を探したくなった。誰かパトロンになってくれるだろうか。まあそのためには面白いアウトプットを出していかないといけないのだけれど。

それから、本の中に出てきたRiP: Remix Manifestoというドキュメンタリーが本当に面白かった。