試験ひとつ終わり

安全保障論(正式名称はRole of Force in International Politics)の試験が終わりました。一つの試験でここまで勉強したのは初めてです。ここ5日くらいは自習グループで毎日2時間くらい集まって議論してて、ここで覚えた内容に相当助けられました。っていうかこのグループがなかったらまじヤバかったと思う。アメリカ人5人に俺、というかなり厳しい構成でしたが、めっちゃ仲良くなったしすごいいいチームでした。試験が昼に終わって、寮の中庭でシャンパンを6人で4本空けました。この授業は安全保障専攻の必修科目で、うちの大学院の看板科目の一つでもあります。週二回朝7時45分から9時半まで。課題文献は全部で3000ページくらいある感じです。グループでやらないととても読み切れない。とくに俺みたいにノンネイティブの場合は。それでもうちのグループの一人は8割くらい自分で読んだ、という意味わからないレベルに達していましたが。

グループのミーティングごとに各人が1つか2つ文献を担当して、google sitesで作ったwikiにサマリーを乗っけていたのですが、wikiのページ数が200を超えてます。ちょっとしたデータベースと化しています。

この授業をとったおかげで、国際政治とくに安全保障関連のものの見方がだいぶ変わりました。紛争のパラダイムがどういうふうに変わっているか、ということを徹底的に学びました。とくにこの本が教授のお気に入り:

Utility of Force: The Art Of War In The Modern World

Utility of Force: The Art Of War In The Modern World

著者はボスニア紛争のときにUNPROFORの軍事部門トップを務めたイギリスの軍人さんです。現代の戦争はIndustrial warからwar amongst the peopleにシフトしている、戦い方が全く変わっている、それなのに各国の政府も軍も古い武器と古い戦い方から抜けきれていない、という感じの本です。なかなか面白いし、的を射ていると思います。

ちなみに教授の本はこちら

Security Studies for the 21st Century

Security Studies for the 21st Century


いやー終わってよかった。そこまで会心の出来という感じではありませんでしたが(むしろ過去問をやりすぎていて本番の途中で飽きた)、落ちることはないでしょう。むしろ試験までにすごいいい勉強ができたので成績とか正直あまり気になりません。まあ博士課程に行くとなると多少問題になるんだけど。

あと朝鮮半島のレポートを書いて、持ち帰りの試験を2問書いて、メキシコに逃亡します。