MyC4を知っていますか

以前このブログで、円高になっているときにドルを買う方法としてKIVAを紹介しました.

http://kiva.org/

簡単にいうと、KIVAはインターネットを通じて世界中の個人が一口25ドルで途上国のマイクロビジネスにお金を貸せる仕組みを作ったNGOです。返済期間は4か月から1年くらいで、デフォルト率は1パーセントくらいと非常に優秀な返済実績を持っています。詳しい説明は上記ウェブサイトを参照してください。

このしくみが円売りドル買いに使えるのは、日本円の口座を持っている人がクレジットカードで決済するとその日の為替レートが適用されて口座から円が引かれ、のちのちドルで返ってくるからです(返済されるドルを受け取るにはpaypalの口座が必要ですが、手数料がかからないので取引コストは無いに等しいです)。

もっとも、最初から利子がついて返ってくるのであれば為替変動を頼みにしなくても投資が成り立つ訳ですよね。KIVAはそこまでやっていないわけですが、今日ついにそれをやっている団体を発見しました.デンマークに拠点を置くMyC4というジョイントベンチャーです。

http://myc4.com/

これはKIVAよりもう少し複雑です。まず、アフリカの零細企業家がどんな事業のためにいくら借りたいか、利子率は何パーセントまで受け入れるかを申告する。MyC4はそれをウェブサイトで公表し、一種のオークションにかける.世界中の個人投資家が事業内容とかリスクとかを吟味して、利子率何パーセントでいくらまでなら貸せる、と入札する.一定期間後に入札が締め切られ、一番低い利子率を申し出た人から順に融資の権利が得られる。

と、大体こういう感じになっています。

KIVAに比べて規模はまだまだ小さく、投資した人の合計は8500人程度。しかし年間利子率の平均は12.8%。期限内返済率は91.7%らしいです。

これって金利が1%に満たない日本の口座に余剰資金を置いとくよりよっぽどいいんじゃないだろうか。だって仮に100万円遊んでるお金があったとして(実際ないけど)、それを分散してMyC4に投資すれば一年間で100×1.128/0.917=117万円くらいになるという皮算用になるじゃないか。

と思ってとりあえず口座を開こうとしてみたら、北アメリカの銀行口座にMyC4の返済金を送金する際の法律的な問題がまだ解決されてないみたいで、とりあえず見送ることになりました。KIVAがアメリカを拠点にしていて出資者の大部分がアメリカ人なのに対して、MyC4は基本的にヨーロッパ中心のサービスみたいです。全部ユーロ建てだし。


...ユーロ建て?


ユーロって、あのちょっと前まで1ユーロ170円とか言ってたのに一瞬にして130円台まで落ちてきたあのユーロ??

ということはKIVAでドル買いしたのと同じようにここでユーロ買いすると....

あ、当たり前ですが、いっさいの損失に責任は負いません.僕も全部の規定を一字一句読んだ訳じゃないので、思わぬ落とし穴があるかもしれません.ご自身の判断で取引してください.